眼窩をマスカラでベッタリ濡らしながらBは、SとNは手首と脇腹をマッサージして、AはBにシャツを羽織らせて、4人は細く冷たい雨の中を歩く。
夜、木造から橙色の明かりを出す居酒屋、漂白された蛍光灯の風俗案内所、ネオンが猥雑にうるさく、若者たち、また猥雑に楽しくはしゃぐ彼らの道を一段下がって流れる小川の浅い水は黒と白の波紋で揺れ、柳も静かに揺れ、さわやかな凪が喧噪と共生しているその中を帰路に向かう、歩く。
Nは作家のインタビューを見ていた「あなたの作品を読んで他人も大いに楽しんでいます/ーあとで読みかえしてみて、自分でもそれほど退屈は感じませんね。いささか退屈なのは書くという行為そのもので、これは苦役です/小説家という仕事のどういうところがいちばんお気に召してますか?/ー構成、次は手入れ。でもその中間の、セメント流し作業は面白くありません。ものを組み立てる段は、いい。そのあとでそれを埋めねばなりません、そこのところですね苦しいのは。つづいて仕上げ、磨きが残されていますが、これは楽しいですね。」。
「N」と、B
「帰ってから、みんなで話すんだ。シャンパンを開けて、BSのニュースを見て、みんなで話すんだよ」N
S「B、今日はミュスカデを開ける、嫌いだなんて言うなよ」
「嫌い。でも、飲む、飲まなきゃいけないんでしょ」
「それが今日の日記だよ」
A「なら泡はロゼがいい。ニュージーランド」
N「3本目はウォッカ、狂ってていいさ」
S/N「完結されてる、それでいいんだよB、わかってただろ、他の誰も何にもいらないんだ。永遠に続く、その期待値がいいんだ。誰にも何にも邪魔なんてされない、させない。僕らもしない。僕ら、僕らは僕らだよ。」
「小説について意見を持っている作家たちについて貴方はどうお考えになります?/ーああ!そういえば、そういう人たちもおりますね。」
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