
「ぼくの哲学」
「ぼくは眼が覚めるとすぐBに電話する。 Bというのは、暇潰しにつきあってくれる。 だれでもいいし、ぼくも名前のないただの人。 Bとぼく。」
「ぼくの生涯で人と群れていたい、親友が欲しいと感じていたときは誰も来ず、1人でいたくないときに1人ぼっちだったわけ。で1人でいいや、もう誰にも相談をもちかけられなくてもいいんだと決意したら以前会ったこともないような人からあまり聞きたくもない、聞かない方がいいと思うようなことを追っかけられたあげく聞かされるようになった。もう孤独でいいやと思ったとたん取り巻きができるようになった。 ほしがらなくなったとたん手に入るようになる。これは絶対正しい格言だと思う。」
「恋愛というのは複雑になるしそんな面倒なことするほどのものでもない。でもなんらかの理由でその面倒もいとわないというのなら、相手と同じだけの時間とエネルギーを費やしたらいいと思う。言い方を換えるなら「あなたがわたしにくれるだけ、わたしもあなたにあげるわ」。 みんな恋愛で悩んでいる。ピカ一で、ペシャンコにならないスフレを相手に求めているからだ。小学1年で愛のことを教えるコースがあるべきだね。美と愛とセックスについて教えるコースがあればいいのに。愛についてが一番大きなコースだろうね。子供に性愛のやり方をすっかり教えて、なんでもないことを見せてあげればいいといつも思うんだけども。でもやらないよね、愛とセックスは商売になるから。」
「ぼくはいつも残り物で残り物のことをするのが好き。....ニューヨークに暮らしていると人がほしがらないようなものをほしがるようになる」
「ぼくがお札に触ると完全にきれいになる。今までだれが何で触ったかわからないが、ぼくが触った瞬間ぜんぶ消える。」
「"買う"は”考える”よりずっとアメリカ的で、ぼくはこの点においてとてもアメリカ人。ヨーロッパや東洋では売ったり買ったり、買ったり売ったりの交換が好きで、基本的に商売人種ね。アメリカ人は売るほうにはそれほど関心がなく、売るぐらいなら捨ててしまう人のほうが実際多い。買うことが大好きで、人でも、金でも、国でも買ってしまう。」
「「ぼくは宝石のほうがいいな」とB。」
「なんで?」
「ダイヤモンドは永遠に、だもの」
「永遠に、なんなの?」
単語をぜんぶ、ぜんぜん別のものに置き換えて、バラバラに、勝手に、頭に、流し込めばいいと思う。
右から左、左から右、ぐるぐる洪水の渦みたいに、グルグル。
すっきりしたら、何があるのか。
それをもう一回、Bに聞いてみたらいい。
そう思うよ。
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