
「金持ち父さん 貧乏父さん」
もちろんお金は好きだけれど、経済とかお金とか、そういうことばかりに関心を持っているというわけではない。
世の中はたいてい何だって、おもしろい。
読みたい人が近くにいたので、近くの図書館で借りた。
だから彼女が読む前に、読んでみた。
(なぜこんなに言い訳がましいことを最初から言っているのか。羞恥心なのか?)
著者にもそしてこの文章を読んでいるあなたにも申し訳ないが、私は本書をちゃんと読んでおらず、飛ばし読みをした。
しかしそれは決して本書の内容の優劣によるものではなく、ただ単に私の性向の問題である。
私は、説教臭いもの――少なくとも自分がそう感じてしまうもの――が、大嫌いなのだ。
繰り返し言うが、以上の行動や感想は、私のパーソナリティの問題であり、純粋に主観の問題の範囲に属するものである。
これを最初に書いたのは、以下の記述がそういった個人の主観的な読解と用心深く距離を置かれて書かれたものであると、私は最大限私の感想を私のバイアスから遠ざけたということを示すためだ。
私の言及が絶対に私の主観から逃れ得ないという本来的な議論はさておいて、そのようなニュアンスを感じ取ってもらえればうれしい。
本書を読む上で忘れてはならないこと。
それは本書が「金持ちになるため」に書かれているということだ。
もちろんテクストの読み方というものは千差万別であり、そのどれもが正解だと思う。
一人の成功者の成功は、彼の人生の全てを肯定する見方を生み出すだろう。
しかし本書も、成功や善悪を人生の価値という観点から述べてはいないし、私には著者自身がそれを慎重に避けているように見える。
本書は純粋に物理的にいかにして金持ちになるかの手順を教えるものであり、そのために必要なマインドや思考の在り方を示すものだ。
よって、本書を金の亡者の読み物として扱うのは適切ではない。
お金を稼ぐにはどうすればいいかという手引きがそこには書かれているのであり、その中で人間が持つべきとされている一切の人間像は「お金を稼ぐ」ための理想像なのだ。
そのような認識に立ち、つまり自己の保持する貨幣を将来に向けて可能な限り最大化することを目的とする人間の生涯の社会的また人格的なモデルの記述として、本書は実に創意に富んだものであり、読み物としての面白さも十分なものである。
「資産は私のポケットにお金を入れてくれる」
「負債は私のポケットからお金をとっていく」
これは私個人の意見だが、本書に合計21個描かれている「収入・支出・資産・負債」の図示は、本書全体の内容を極めてシンプルにそして包括的に要約してくれるものであり、それだけを見て頭の中で読み取るだけで、単純だが美しい一つのモデルを学ぶことが出来るだろう。
何度も言う。
本書はリアリティーを満たした小説であり、普遍的な強度を持つであろう抽象性を一人の人間の生涯から一つの人格モデルとして導きだしたものである。
この話はこの形以外にはなく、そこで宣言されたテーゼは悪いものではない。
本書の文章や挿話は、「金持ちになる」ためには実に有効な滋味に溢れている。
さて、そこで私が提案したいのは、先に紹介した「収入・支出・資産・負債」という言葉を各人が各人なりに意味づけてみる、ということである。
本書では目指すべき人間像を「金持ち」と置いたが、我々には共通の目指すべき人間像などはない。
私にとって何が資産であり何が負債であるかというのは、私が何においてそれを判断するか、どういった目でそれを見るかに依る。
私の文学は、私の過度な飲酒を大いに喜び肯定するだろう。
飲まれたアルコールは全て収入であり、飲めば飲むだけ私の資産、意識や経験の量や質の変化は貯蓄される。
支出は寿命であり、負債はその他の全てだ。
ある種の性格を持つ人ならば、失敗も十分な収入であり資産であるだろうし、ほとんど全てのことを収入に転換できるだろう。(それが資産の絶対値の減少となっても、である。彼や彼女は新たな価値の設定でそれに対処するだろう)
これは「何だ、人格論に置き換えただけじゃないか」ということではない。その批判に逆説的な回答をすれば、ほとんど全ての精神的現象は全て経済的現象に置き換えられる。時間は金であるが、時間は自在に定義可能だ。
私が主張したいのは、ただ「収入・支出・資産・負債」というこのモデルの明瞭さとその含意である。
その4類型に自分と周囲を分類してみるというその行為である。
何にとって何が収入であり、ある何かを収入と考える自分は一体何を支出であると考えるのか。そしてその支出ははたして資産を増やすものなのか、それとも全く無意味な世界に消えるのか、それとも負債にすらなってしまうのか。
「資産は私のポケットに○○を入れてくれる」
「負債は私のポケットから××をとっていく」
自分の描く価値とその世界を多次元的に眺める場合に、そのような一つの単純なモデルを用いる。
そのような一つの思考の在り方をストックしたことで、私の支払った時間は、資産となった。
一時的には過払いの支出であったかもしれないが。
※説教臭くなってしまった。話法のより一層の精進に努めたい。
「負債は私のポケットから××をとっていく」
自分の描く価値とその世界を多次元的に眺める場合に、そのような一つの単純なモデルを用いる。
そのような一つの思考の在り方をストックしたことで、私の支払った時間は、資産となった。
一時的には過払いの支出であったかもしれないが。
※説教臭くなってしまった。話法のより一層の精進に努めたい。
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